イケナイ王子様

もし、ミドリさんの長い爪が、私の顔や体に刺さったら……。


きっと、体が血まみれになるだろう。


体が血まみれになることを想像するだけで、ぶるぶると体が震える。


と、ここでミドリさんが、私に向けた人さし指をゆっくりおろした。


「……私ね、生まれたときからずっと同性に囲まれてたから、恋してこなかったの。


でもね、翔くんの姿を見て、ビビッときたのよ。


翔くんってカッコいいし、スタイルもいいし、頭もいいし、スポーツもできるもん。


さすがの私でも、翔くんにはかなわないよ」


ミドリさん……本当に翔さんが好きなんだ。


その気持ちがひしひしと伝わってくる。


でもね、ミドリさん。


翔さんは、私と付き合ってるんだよ。