イケナイ王子様

彼女だと言えば、私が傷つくかもしれないから、と。


ミドリさんに、自分と私が、中学時代の同級生だと思わせるために、嘘をついたんだと、翔さんが教えてくれたから。


翔さんの優しさを、あらためて実感する。


だが、それもつかの間。


「ファミレスにいる間は、翔くんと一緒にいる女の子が、本当に同級生だと思った。


だけどね、私、見たのよ。


ひとりで歩いて帰る途中、翔くんが、一緒にいる女の子とキスしてたとこを!」


「……っ‼︎」


う、嘘……!


昨日の夜、私と翔さんがキスしてたとこ、ミドリさんに見られたの⁉︎


全然気づかなかった……。


「それで確信したわ。


昨日の夜、翔くんと一緒にいた女の子は、中学時代の同級生じゃない。


彼女であるあなただってね!」