イケナイ王子様

ミドリさんの怒りと悔しさが伝わってくる。


嫌でも伝わってくる。


その話を聞いてる私が、もし、翔さんの彼女じゃなければ、ミドリさんの気持ちが、痛いほど伝わることはないだろう。


「どうすれば、翔くんの彼女であるあなたを排除して、彼女の座を奪えるのか。


私……必死に考えた。


そして、出た結論は……」


ごくっ。


生唾を飲む自分の音が、耳に響く。


さらに、胸の鼓動が異常に速くなる。


その直後、ミドリさんがニヤッと笑った。


「あなたに嫌がらせをすること」


びくっ。


ミドリさんの表情があまりにも怖くて、思わず体を震わせてしまう。


「……翔くんにフラれたあと、翔くんが、どこかに行くタイミングをうかがってたの」