わぁ、可愛い……!


こんなに可愛い翔さん、はじめてかも!


新しい一面を発見しちゃった。


「……なんだよ」


クスクス笑ってたら、再び顔を赤くした翔さんに見られた。


「いや、翔さんにも可愛いところはあるんだなー、と思いまして」


可愛いところがあること、べつに隠す必要はないよね。


なんて思ってると、翔さんが私の唇を人さし指でふさいだ。


その仕草が色っぽくて、思わずドキッとしてしまう。


「男に可愛いは禁句。


わかったか?」


あぁ、表情が悪魔の笑みになってる……。


さっきの照れ顔、可愛かったのに……。


なんてことは、翔さんに言えない。


首を縦に振り、翔さんに口の施錠を解いてもらう。


「な、なにあれ……!


あの女、翔くんと……!」


そうつぶやくミドリさんが近くにいたことを、私と翔さんは知らなかった……。