イケナイ王子様

「でしょう?」


「それで言ったら、俺、幸せだよ」


「へ……?」


な、なんですか、突然。


いきなり言葉をさえぎらないでよ。


びっくりしちゃうじゃん。


「大好きなあんたが隣にいるから。


だから、今、俺は幸せなんだよ」


本当にそうなのかと疑ってしまう。


だって、翔さんの表情が、幸せそうな表情じゃないから。


けれど、翔さんにそう言われると、幸せな気分になる。


胸が大きく高鳴り、顔もさらに熱くなる。


「顔が真っ赤だぜ?


もしかして、俺の言葉にドキドキしたの?」


私の隣には、夜の闇から覗く不敵な笑みが、こちらを見ている。


「そ……っ、んなわけないじゃないですか!


ドキドキなんてしませんよ‼︎」