イケナイ王子様

それって、私のことを言いたいの?


でも私、翔さんとはじめて会ったの、つい最近なんだけど。


「……そ、そうなんだ。


人見知りの友達がいるなら、しょうがない。


私は別の席に座るね。


ごめんね、翔くん」


ちょっと泣きそうな顔のミドリさん……。


ミドリさんの表情を見ると、会話に加わってない私が切ない気持ちになる。


「……やれやれ、やっとで行ったか」


はっ。


ミドリさん、もう別の席に行ったんだね。


「顔あげてもいいぞ」


翔さんのその声で、そっと顔をあげる。


「い、今のは……」


「あぁ、俺に声かけてきた人か?


あの人は、俺と同じ大学の先輩。


なぜか知らないけど、よく会うんだよな」