イケナイ王子様

お金持ちの人だから、高級レストランを選ぶなんてことは。


「べつに理由なんてねぇよ。


まぁ、しいて言えば、気分かな」


「あ、そ、そうですか……」


ここに入りたかった気分なだけか。


深い理由があるのかと思ってたけれど。


「なんだよ、その表情。


まるで、俺の答えに納得いってないみたいな表情しやがって」


「えっ……し、してませんよ!」


急に睨んでくるものだから、思わず声がうわずってしまった。


ていうか、私、納得いってないような顔してたかな?


「ふーん、ならいいけど。


今日は俺のおごりだから、なんでも好きなもん選んでいいぞ」


よかった、追及されなかった……って、え?


今、なんて……。


「お、おごり……ですか⁉︎」