イケナイ王子様

出かけるまでに、2時間も時間がある。


考える時間はたっぷり確保できそうだ。


「じゃ、忘れんなよ」


そう言って、ひらひらと手を振りながら、部屋を出ていく翔さん。


そのうしろ姿からは、なぜか嬉しそうなオーラがあふれてるように見えた。


「さてと……」


だけど、翔さんが嬉しそうなオーラを出してた理由を考えるよりも、先にやるべきことがある。


お風呂に入ってないから、お風呂入りにいかなきゃ。


お風呂に入らずに過ごしたら、翔さんに『汗くさい』って言われそうだ。


着替えを持って、自室をあとにする。


脱衣場にいても、お風呂に入っても、考えることはひとつ。


それは、夕飯を食べる場所のことだけ……。