イケナイ王子様


☆☆☆

「ちょ、ちょっと洋季さん!


いったいどこに向かってるんですか!」


レストランを出てから数分後。


私は、洋季さんに腕を引っ張られていた。


『愛海ちゃん、行こう』


ミドリさんたちがお会計を済ませて、お店を出ていくのを見た洋季さんは、突然そう言った。


まだパスタを食べている途中だった私は、目をパチパチさせた。


けれど、なにかを言うひまを私に与えぬまま、洋季さんはさっさとお会計を済ませたんだ。


どこに行くかを言わずに。


そして、今にいたる。


冒頭の私のセリフを聞いて、洋季さんは、こちらを見ずに答える。


「どこって、遊園地だよ」


遊園地?


どうして遊園地に……。


遊園地は、昨日行ったばかりじゃあ……。


もしかして、忘れものでもしたのかな。