イケナイ王子様

「なんだ、クモか。


そのくらい、俺が退治してやるよ」


「洋季さん……」


私の嘘を信じてくれるなんて……。


罪悪感を抱いてしまう。


こんな優しそうな人に嘘をつくなんて、なに考えてるんだと思ってしまう。


だけど、洋季さんとの会話を、ミドリさんに聞かれてたらと考えると、嘘をつくしかない。


「ん?


てことは……もしかして愛海ちゃん、クモが嫌いなの?」


「ま、まぁ……」


クモが嫌いなのは否定しない。


クモを含め、虫は、小さいころから嫌い。


とくに、チョウになる前の幼虫が大嫌い。


見るだけで気持ち悪くなる。


うっ、幼虫のこと考えてたら、気分が悪くなってきた……。


昼ご飯、食べられるかな……。


「愛海ちゃん、大丈夫?


顔色悪いよ?」