イケナイ王子様

きーちゃんが驚く姿は容易に想像できる。


もし、私がきーちゃんの立場だとしても、たぶん、きーちゃんと同じ行動をすると思う。


「まぁ、お姉ちゃんの好きな人がどんな人かはわかんないけど、翔様ではないよ。


だって翔様は、愛海の彼氏なんだから」


きーちゃんのお姉さんの好きな人が、翔さんじゃないといいけど……。


「そんな心配そうな顔しないの!


絶対に翔様じゃないから!」


きーちゃんにそう言われても、心の底から安心することができない。


翔さんかもしれない、という不安が、心の中を支配していってるから。


私がきーちゃんの言葉に安心できず、黙り込んでいると。


「お待たせ、愛海ちゃん」


ようやく洋季さんが現れた。


それと同時にきーちゃんが立ち上がった。