あたしは左右に首を振ってその考えをかき消した。


これはチャンスなのだ。


最近柊真はあたしのことをとても気にかけてくれている。


もしかしたら、このまま付き合えるかもしれないのだから余計なことを考えるのはやめよう。


チラリと心美の方へ視線を向けてみると、遊星と楽しそうにおしゃべりをしているところだった。


もしかしたらあの二人だって付き合い始めるかもしれない。


そうなるとダブルデートだってできて、とても楽しい毎日になるだろう。


そう考えるとワクワクしてきた。


「もちろん」


あたしは柊真へ向けて笑顔で頷いたのだった。