それは……教師も生徒も、果てはその親族までが女王蟻に感染してしまい、異常事態が日常になっていたからではないかと考えた。


その現実が、今目の前にあった。


生徒も先生もいっしょくただ。


このままいけば親族や近所の人まで巻き込むことは必須だった。


でも……。


そう考えた時のあたしは笑っていた。


自分でも気が付かない内に、嬉しさで全身が震えていたのだ。


「この世界は大西さんのものになる」


歓喜のあまりそう叫び、あたしはまた目の前にいた生徒に無理矢理キスをしたのだった……。