あたしひとりを仲間にすることくらいどうってことないはずなのに、それをせずにあたしを見て楽しむことだろう。


「どうする?」


大西さんの顔が近づいてきたので、あたしは思いっきり睨み返してやった。


こんな最低女とのキスで仲間になるなんて嫌だった。


仲間になるとしても、絶対に大西さんとはキスしない。


「……柊真となら」


あたしは小さな声で言っていた。


最後の抵抗。


ただで仲間になってやることなんて、絶対にしない。


大西さんは一瞬目を見開いてあたしを見たが、すぐに笑みを浮かべた。


「そう?」


大西さんが柊真へ振り向くと、柊真はフラフラと前へ出て来た。


「そうね。やっぱり好きな人からのキスが一番だと思うわ」


後ろからあたしを羽交い絞めにしている生徒が力を強める。


なにがあってもあたしを解放しないつもりなんだろう。