そんな……どうして……。


気が付けば大粒の涙が零れ出していた。


しかしヒナはあたしに声をかけることなく、遊星と二人仲良く手を繋いで校舎へと戻って行く。


「心美!?」


柊真の声が聞こえて来る。


途中でヒナたちと鉢合わせして声をかけているが、ヒナも遊星も柊真のことが見えていないかのように歩き去ってしまった。


「嘘だろ……ヒナまでが……」


柊真はその場にうずくまり、頭を抱え込んだ。


「どうしよう柊真……残っているのはあたしたち2人だけだよ……」