誰でも、突然あれだけの美人が現れると焦るだろう。


特に、好きな人がいる生徒たちは。


ヒナだって、普段から整形に対して否定的な意見を持っているわけじゃない。


冗談で『整形した~い!』なんて話も、いくらでもしてきている。


「柊真たちも、ずっと転校生の事を見てたよね」


あたしが言うと、ヒナは黙り込んでしまった。


転校生となるとそれだけで目立つ存在だ。


それがあれだけの美人なのだから、見るなという方が無理だろう。


「きっと大丈夫だよ。柊真と心美はいい雰囲気だから」


そう言われるとやっぱり嬉しい。


柊真が女子生徒の肩に自分の肘を載せることなんて、滅多にないのだ。


それこそ、あたし以外にやっているところは見たことがなかった。


「それならヒナと遊星だってきっと大丈夫だよ。今まで何度も2人で遊んでるんでしょう?」