女王様の言うとおり

なんだか嫌な予感がしてあたしはその様子を見つめていた。


「ついていくか?」


後ろから柊真が声をかけてきたので、あたしは頷いていた。


あの2人の接点なんて見当たらなかったし、なんのために呼びだしたのか気になった。


あたしと柊真は早足に2人の後を追い掛けたのだった。


しかし、教室を出た瞬間大西さんが目の前に立っていた。


透き通るような白い肌の上に、桃色の唇がほんのりと笑顔を浮かべて鎮座している。


とても美しいはずなのに、なぜだかその顔がチグハグに見えて混乱した。


「2人とも、慌ててどこへ行くの?」


笑顔を崩さぬままそう聞かれてあたしと柊真は顔を見合わせた。


こうしている間にも男子生徒2人はどこかへ行ってしまうだろう。


「別に、あんたには関係ないだろ」


柊真が冷たい言葉を返し、大西さんの体を押しのけるようにして歩き出す。


あたしは慌ててその後を追い掛けた。


「もう遅いわよ」


とても小さな声だったけれど、大西さんは確かにそう言った気がしたのだった。