お前が好きだなんて俺はバカだな

色んな意味で学校生活にも慣れてきた。

学校からの帰り、弟のイツキが、近くの公園で誰かとキャッチボールをしている。

そういえば、まともにきいてなかったけど、近所に住んでるお兄ちゃんが仲良くしてくれるのだそう。

おかげで、イツキはゲームの時間を勉強に費やすようになった。

良い子になったのはいいけど、それはそれで気持ち悪いな。

私は、そんなことを思って、その場を通り過ぎようとした。

すると、

「あ、姉ちゃんじゃん!」

イツキがこちらに気付いて手を振ってくる。

素直になればかわいいやつなんだけどな。

に、しても。

なんだ?

この既視感というか、

嫌な予感は...。

「姉ちゃん、美礼兄と知り合いでしょ?」

「久しぶり、結野。」

あああ…。

なんでよりにもよって、美礼先輩とイツキが仲良くなっちゃってんの!?

「お、お久しぶりです...。すみません、夕飯の支度があるので、しばらくイツキの面倒よろしくお願いします。」

早口にそう言って、足早に去ったものの、私の気持ちはさらに暗くなっていく感じだ。

というか、イツキに何を吹き込んだんだ??

ゲームとアニメ見ることしか興味なかったあいつが、今はまともに勉強して、テスト50点以上とってくるなんて。

「いいことなのか、悪いことなのか...。」

私は頭を抱えるしかなかった。