で。

狙ってたかのようにヒガシの予想は的中した。

朝、気まずく、先輩とすれ違ったけど
そのときすぐに。

「昨日はごめん。」

と、言ってきた。

「私も...昨日は言いすぎたなって思います。」

「うん。」

「うんって...。」

「嫌いって...。」

「え?」

「それだけダイレクトに刺さって、一撃で死にそうになった。」

「え、私、そんなこと言いましたっけ?」

「わがままで人を悪く言う奴は1番嫌いだって。」

「うーん。そんな言い方でしたっけ?」

「...覚えてないならそれでいい。
俺もよく覚えてないし。」

「覚えてないんですか...。」

「ああ、
気づいたら1人だったから。」

先輩...

大丈夫かな。

相当まいってるみたいだけど。

「だからまあ、とりあえず、ごめん。」

「いえいえ...。私もすみませんでした。」

「わがまま...自粛する...。」

「あ、はい...。」

「でも...。」

でも?

「やっぱあいつはだめだ。」

「えー...。」

「楽しくおしゃべりはもう止めないけどさ...。
仲良くなりすぎはよくない、何よりも俺によくない。」

「先輩...自粛できてます?それ。」

「これが全力だけど。」

「はぁ...。
まあ、気をつけます。」

「それと。」

「はい?」

「放課後、会議だから。
そのつもりでよろしく。」

「...はい。」

先輩は、軽く手を振って歩いていった。

やっぱりよく分かんない人...。