次の日の放課後。
「どうだった?」
「先輩っ!
聞いてくださいよ。エセラビちゃんにお祈りしたら、願いが叶いました!」
「どうせまた無駄な願い事したんだろうな...。」
「無駄じゃないですっ!
小テストはあったんですけど、ボーダーラインが80点まで下がったんです。」
「へえ...。」
「それで、81点で...ペナルティ回避できました!!」
「...良かったな。」
「もっと喜んでくださいよ。
これで週末も空くんですよ?」
「ああ。」
「もー、つれないなー...。
でも、先輩のおかげですよ。」
「エセラビに願ったからじゃなかったのかよ。」
「それも勿論ありますけど...。
でも、先輩がお勉強教えてくれたからっていうのが1番多いと思いますっ!」
「そりゃあどうも...。
...、」
先輩の視線につられて目をやると、
ちょうど英語の先生とすれ違った。
「あら、美咲さん。」
「どうも。」
「今回の小テスト頑張ったわね。
ペナルティ回避できたのは美咲さんだけよ。」
「え、そうなんですか?」
「ええ。
これからもお勉強頑張ってね。」
「はい。」
「じゃ、そういうことだから、
じゃあね。」
先生は、ご機嫌なのか、ウィンクして去っていった。
あれ...今の、先輩に向いてなかった?
「...?」
「さて、帰るぞ。」
先輩はお構いなく歩き出す。
先輩は、
英語の先生が生徒会担当の先生のことが好きであることを知っていて、
連絡先とSNSのIDを教えることを条件に、テストのボーダーラインと難易度を下げてもらったのだそうだ...。
ということを後々私が知ることは一度もなかった。
「どうだった?」
「先輩っ!
聞いてくださいよ。エセラビちゃんにお祈りしたら、願いが叶いました!」
「どうせまた無駄な願い事したんだろうな...。」
「無駄じゃないですっ!
小テストはあったんですけど、ボーダーラインが80点まで下がったんです。」
「へえ...。」
「それで、81点で...ペナルティ回避できました!!」
「...良かったな。」
「もっと喜んでくださいよ。
これで週末も空くんですよ?」
「ああ。」
「もー、つれないなー...。
でも、先輩のおかげですよ。」
「エセラビに願ったからじゃなかったのかよ。」
「それも勿論ありますけど...。
でも、先輩がお勉強教えてくれたからっていうのが1番多いと思いますっ!」
「そりゃあどうも...。
...、」
先輩の視線につられて目をやると、
ちょうど英語の先生とすれ違った。
「あら、美咲さん。」
「どうも。」
「今回の小テスト頑張ったわね。
ペナルティ回避できたのは美咲さんだけよ。」
「え、そうなんですか?」
「ええ。
これからもお勉強頑張ってね。」
「はい。」
「じゃ、そういうことだから、
じゃあね。」
先生は、ご機嫌なのか、ウィンクして去っていった。
あれ...今の、先輩に向いてなかった?
「...?」
「さて、帰るぞ。」
先輩はお構いなく歩き出す。
先輩は、
英語の先生が生徒会担当の先生のことが好きであることを知っていて、
連絡先とSNSのIDを教えることを条件に、テストのボーダーラインと難易度を下げてもらったのだそうだ...。
ということを後々私が知ることは一度もなかった。