「先輩...もう私疲れちゃいました...。」

「もうへばってんのか。
まだ文型理解が終わってない。文法もこれ全部覚えるんだからな。」

「じゃあ...アメリカやイギリスの人は、いちいち文型とか文法とか考えて話してるんですか?」

「いいや。それは感覚的なものだからな。」

「やる必要あります?」

「俺はないと思う。」

「じゃあ、なんでやるんですかっ!」

「お前は小テストで100点取りたいんだろ。それなら重箱の隅をつつくようなこともやるしかないんだよ。
いかに無駄なことか分かるだろ。」

「むぅ...。」

「これでもまだやるのか?」

「先輩...どうすればいいんですか...。
このまま毎日放課後自習室に隔離される地獄を味わうことになるのは強制なんですか...。」

うぅ...、
泣けてくる。

見かねた先輩が、頭をポンポンしてくれた。

「そうならそうで仕方ないけどさ。
結野はよく頑張った。それでもし一緒に過ごす時間がなくても、俺は離れたりなんかしないよ。」

「先輩...本当ですか...?」

「ああ。」

「...先輩が優しい...。
なんか気持ち悪いです。」

「...一言多い。」


とりあえず、今日のところはこれで帰ることになった。

これは...

エセラビちゃんにお祈りするしかないな...。