お前が好きだなんて俺はバカだな

案の定、出くわした。

でも...今回彼女は意外な人物と一緒にいて...。

「やっほー、美礼くん。デート?」

「...仕事です。」

「僕はデート中。」

「なるほど。急いでるので俺たちはこれで。」

そこまで無関心なのはもはや爽快かも...。

「え、少しくらいいーじゃん。
いつも待ち合わせるのあと10分ぐらい先でしょ?」

「なんでお前が知ってるんだよ?」

「しろちゃんに教えてもらったー。」

しろちゃん...って、そこにいる加持先輩のことかな。

でもまさか東條イルマと加持先輩が...。

「お付き合いされてるんですか?」

「いかにも。
ま、最初はお互い美礼くんに振られたのを慰め合ってたんだけどね。
全く美礼くんって罪深い男だよ...。」

加持先輩はともかくなんでこの男まで...。

まあ、要するに友好関係を拒否されていたってことだろう。

そんなこと言われたから、隣で彼が気まずそうに目を逸らす。

私だって気まずいこんなの...。

「でも、後々きいていくと、
しろちゃんは分かってたみたいだね。」

「まあ...先輩に少し知られたことはある。」

...?

3人で何を納得してるんだろう。

「すみません、何のことですか?」

「当時美礼くんが君を突然振ったって話は瞬く間に拡散したからね。
しろちゃんはそのこと真っ先に疑ってたんだ。何か理由があるんじゃないかって。」

「そうなんですか...?」

「うん。転校しちゃうちょっと前に具合悪そうにしてるのを見かけて...。
なんとなく察したものはあったよ。
でも、結局、問い詰めても美礼本人から詳しい訳はきけなかったし、私にはなんにもできなかったけど。」

そんなことが...。

「でも、2人の様子見て安心したよ。
イルマくんからもやり直したってきいたし。」

「やっぱり前に俺にしつこいくらいに話しかけてきたのは、結野とちゃんとやり直せているか心配だったからなんですね。」

「まあね。当時は複雑な心境だったけど、
結局、あなたには結野しかいないから。
もう離したりしたらだめだよ。」

「はい。すみませんでした。」

そうだったんだ。

そうとも知らず私は勝手に勘違いしてた。

彼を想うあまりに...。

人を疑ってしまうなんて、やっぱり私はダメだな。

この人たちには敵わない。

でも、前とは違ってすっきりした気持ちだった。

もう私を離さないって約束してくれたから。