お前が好きだなんて俺はバカだな

「調子悪そうだね。大丈夫?」

「う、うん...大丈夫。」

「これ、よければ。
あったかいよ。」

「ありがとう。」

家に帰ると、彼はまた、温かいお茶をいれてくれた。

それからキッチンで夕飯の支度をしている。

最高純度の気遣いだ...。

「おいしい。
少し良くなったかも。」

「よかった。
でも今日は無理せず休んで。」

「うん...。ごめんね、迷惑かけて。」

「とんでもない。何も迷惑なんてかけてないよ。むしろもっと頼って。」

「いいの...?」

「うん。
夕飯、ゆいでも食べられそうなもの作るね。」

「あ、ありがと...。」

こういうときの優しさ半端じゃないな。

「美礼くんだって、色々忙しくて大変なのに...。」

「最近、仕事では皆サポートしてくれるから、大変ではなくなったし。

俺は、どちらかというと、頼られるって嬉しいから。」

「嬉しい...?」

「そう。特に好きな人に頼られるのは幸せ。」

なんで...

さっきまでのモヤモヤがどうでもよくなっちゃうんだろ。

「じゃあ...わがまま言ってもいい?」

「うん。」

「ここで...同棲していいって、認めてくれる?」

「もちろん。
もう一緒に住んでるようなもんだろ。」

「...もうひとつ...いい?」

「なに?」

彼のもとに駆け寄る。

「...キス、して...。」

情けないけど、そう言ってしまう。

呆れてるかな。

彼は、私を見つめて微笑むと、

「よろこんで。」

と言って、唇を重ねた。

こうやって、私だけを見てくれると、安心する。

小さな胸のつかえも、そんなに気にならなくなるくらい。

いつもの甘い香りがする。

安らぎを感じる...。

ずっと、彼とこうして触れ合っていたい。

このまま、彼を私という鎖で縛りつけてそのまま...。

ああ...束縛したいんだ、

1番嫌なのってやっぱり私だ...。

でも、頭ではそう分かっていても、
私の身体が彼から離れようとしない。

唇がやがて離れても、ずっと彼にしがみついたままだった。

ああ、だめ...もうやめなきゃ...。

やめなきゃ、また迷惑に...。

「ほんとかわいいなお前。」

「あと、ちょっとだけだから...。」

「そんなにくっついていたいなら、好きなだけそうしてろよ。」

「いいの...?」

「いいよ。夕飯は簡単なもので済ませるし、お前ひとりくっついてたくらいで作業に支障はない。」

「頼もしいね(*´꒳`*)」

「でも、立ちっぱなしは辛いだろうから、ちゃんと休み休み来いよ?」

「うん。
邪魔はしないようにするから...。
あと、わたしにも手伝えることあったら言って?」

「わかった。

今のところは俺の側にいるっていう手伝いをしろ。」

「お安い御用でございます!美礼殿!」

「ばーかw」

にこにこ顔でそう言ってくれる。

彼の優しさにまた胸が熱くなった。