お前が好きだなんて俺はバカだな

「課長、お疲れさまです。」

「おつかれ。
もう帰るの?」

「課長の仕事が終わったら帰ります。」

「あと多めに見積もって30分くらいかかるけど。」

「待ちます。」

「どうも。
お茶とお菓子あるけどいる?」

「いいんですか?ありがとうございます。」

お茶あったかくておいしい...。

まさにお言葉に甘えてって感じだけど、冷静に見てみると。

...この量を...。

30分で...??

私だったら少なくとも2時間はかかるかも...。

残業って、質重視するべきなんだよな...。

あくまで時間支給なのが納得いかない。

それにしても。

パソコン打つのはや...。

行動に隙がない...。

かといって急いでる感じもしない...。

でも、考えてやってるのかなって疑問になるくらいには早い。

ついつい気にしてしまう。

...そういえば...?

...このお菓子は頂き物だからいいにしても、このお茶いれたのって...。

...おそろしいくらいにデキる人なのかもしれない。

...。

もっと、だらしなくても大丈夫なのに...。

最初に会って、意地悪されてた頃は、私の前ではお行儀が悪い態度をしたり、言葉遣いもぶっきらぼうだったのに。

なんか、バランス悪いな...。

何がって、私が...。

極端な話、私に出会わなかったら、彼はもっと自由だったかもしれない。

私のせいで、ここに留まることもなかったし、まだ、辛さは和らいだんじゃないかな...。

私以外の大切な人に出会ったら結局同じなんだろうけど。

いや、そうとも限らないかも。

もっと可愛くて頭が良くて、性格がよくて気遣いができる人だったら、もっと早く彼を...。

「終わった。」

「...早いですね。」

「そういうお前は考えごとか?」

「いえ、大したことじゃないです。」

「そうか。
待っててくれてありがとう。」

「いえ...。」