「相変わらず結野は成長が著しいよね全く。」

「おめでとー。」

朝、晴れ晴れした気持ちで職場にいくと、早くも同僚2人が反応した。

「なんでそんなに早く分かるの...?」

「今のあんたは明らかに無敵状態って顔だよ。
もういっそのこと総務課にうつっちゃえば?」

「えーどうしようかなー...。」

「それと、これは...なんなのかな...?」

「きゃっ、やめて//」

首の後ろに貼ってある絆創膏を剥がそうとする...。

「遠谷課長も大胆よね...。」

「そんなの私だってされたことないのにー!」

「も、もう...そんなに大きな声ださないでよ...。」

「だってー!」

そこにまたいいタイミングで彼が目の前の廊下を通りかかり...。

「あ、遠谷課長おはようございます!」

「おめでとうございまーす!」

「...こらっ!!」

一瞬ニコッとして見せると、そのまま手を振って通りすぎた。

「あらかわいい。」

「いーな。私もこんなイケメンゲットしたい!!」

「だめだめ、あたしらには荷が重いって。」

「そうよねー、なんたって美男には美女がお似合いで...。」

「からかわないでよ!」

って言っちゃったところで...。

なんか、周りもため息やら苦笑いやらで私たちを見てる気が...。

「あ、うるさいですよね、すみません...。」

「あーいやまあ...もしあれだったら、ほんとに向こう人手足りなさそうだし、移ってもいいかもよ...?」

部長...??

「え、いやあの...。」

「僕から人事の方に言っておこうか...?」

「是非お願いします!」

「ちょ!!
なんで、よっちゃんが言うの!?」

「了解。」

「部長まで!?」

「さ、しごとしごと〜♪」

「えぇ...??」

なんなのこのひとたち...!

ほんとに異動になっちゃうのわたし...??