「なんか...、緊張する...。」

付き合ってから初めての休日。

初めての...、

「デートなんて...。」

私服とか普段あんまり力入れてないし、
先輩が好きそうな場所ってどこだろう。

待ち合わせ場所は学校から最寄りの駅。

というか、急がないと。

やばっ!
先輩待ってるし!

「遅れてすみません。」

「遅いぞ。
まあ、いつも時間ぴったりにきてるからいいけど。」

生徒会の集まりだと、10分前集合が当たり前なんだよね。

「というか、お前、何その格好。」

「...、まずかったですか...?」

やっぱり、調子乗って明るい色のワンピースは良くなかったかな...。

清楚な感じでいいかなと思ったんだけどな...。

「似合ってて可愛いから。」

「!?」

なんで真顔でそう言えるんだろうか。

「えっと...、ありがとう、ございます。」

「ん。」

先輩...、の私服はシンプルだけどなんか細かい所にこだわりがあるし、シックな感じでオシャレだな...。

行くところはどこでも良いって言ってたから、先輩に服選んでもらうのもありかも?

とはいえ。

「それで、どこへいくんですか?」

「まだ決めてない。」

「行きたいところってないんですか?」

「どこでも。」

うわぁ...。

それ1番困るやつだ。

私が決めるのか...?

「先輩ってこういうの無計画で進める人ですか?」

「必ずってわけじゃないけど。」

なんだそれは...。

っていっても、さっきから一応どこかに向かっているようです...。