お前が好きだなんて俺はバカだな

「ただいま。」

「姉さん遅かったね。
顔赤いけど飲んでたの?」

「まあ、少しね。」

「疲れてるみたいだし、早く寝なよ。」

「...うん。」

「今日はとりわけ暗いね。
やっぱ大変だったんだ。」

「まあね...。
それに、嫌な人もいて...。」

「初日早々??
まさか遠谷さんとかとまた会っちゃった??」

「...そう。」

「え、マジで?
笑えないねそれは。」

「でしょ。
すれ違ったら何事もなく挨拶してきたよ。」

「同じ職場なんだ...。
...開始早々退社も考える?」

「まさか。
なんであの人のために私が辞めなきゃいけないのよ。」

「それでこそオネー様ですねー。」

「からかわないで。

...あーもう疲れたから寝よ。」

「そうしな。」

「おやすみー。」

「あ、そういえば寝る前に一応報告、言っとくけど、
休日にイツキが遊びにくるってさ。」

「えー。
めんどくさいなー。
休日なんだからいつもみたく彼女と遊んでればいいのに。」

「本当だよなー。」

「...そういやあんたはまだ彼女いないの?」

「うん。まだ女子にはあんまり興味なくてさ。
それに、先にリア充すると姉さんに怒られそうだし。」

「私がそんなに鬼にみえるわけ...?」

「まさか。弟の自主的な優しい気遣いだよ。」

「うわ、余計な気遣い。」

最近はこうやってヒガシとも冗談言って笑いあえるし。

でも、あの直後はやばかったな。

「イツキにこのこと知らせたらどう言うかね?」

「あー。言わない方がいいかもね。
またあの人に殴り込みに行くかもしれないし。」

「...それ、ほんとなの?」

「本当だよ。思いっきりグーパンしてたの見たから。
まあ、僕もおんなじ気持ちだったけど。」

「訴訟になったら困るからそういうのはやめてよね。」

「もうあいつも大きくなったし僕もほぼ大人だからそれはないと思うけど。」

ほんとかな...。