お前が好きだなんて俺はバカだな

先輩の甘い香りが、ずっと頭の中に残ってる。

キスしたあとの先輩の表情も。

嫌そうではなかった。

抵抗も一切していなかったし。

でも、私のことを気にして、

ごめんなさいだなんて...。

先輩が悪いわけじゃないのに。

どちらかといえば、悪いのは私の方だ。

無理矢理、先輩に詰め寄って...。

先輩、もしかしたら、気づいてたかも。

あのとき、会長に見られてたって...。

「ほんとに、あれでよかったのかな。」

部屋で寝そべり、スマホでカレンダーを見ながら呟く。

明日は、休日で、柏木さんと家族で食事に行くらしい。

いいのかな。

向こうはひとりだっていうのに、押しかけて。

向こうもバツイチとか、子どもがいれば、まだマシだったのに。

よりにもよって、お父さんより年齢がひとまわり違うような人と...。

そういう経験、あまりない人と...。

不安だ。

私が粗相なことをして、2人の仲に亀裂が入ったらどう責任をとればいいのか。

先輩は大丈夫だって言ってくれたけど...。

「お母さん...。」

私、どうすればいいのかな。