お前が好きだなんて俺はバカだな

やっぱり、勉強ができる人は教えるのも得意なようだ。

控えめに言って、めっちゃ分かりやすい。

まあ、その過程に行き着くまでの品評会が地獄だったけど。

「これでこの教科は一通り復習と、次の範囲までの予習はできただろ。」

「これでテスト何点ぐらい取れます?」

「そうだな...、80くらい?」

「100じゃないんですね。」

「そんなに簡単に100取れるなら、教師の死活問題だな。」

「でも、先輩はよく100点連続で取るじゃないですか。」

「そりゃあそうだろ。俺はお前とは頭の作りが違うんだよ。」

「出ましたね。先輩のナルシスト発言。
その一言が余計なんですよ。」

「別にお前以外には言わねえよ、こんなこと。」

「...どうしていつも私だけなんですか。」

「どうしてって言われても。そんなこと考えたこともないし。たまたま面白そうだと思ってちょっかい出したのがお前だったってだけ。」

「ちょっとは、私に気を使ってくれないですかね...。」

「気を使うって?」

「いつも他の女の子と話すみたいに、もっと優しくしてくれないのかなって。」

そう言うと、先輩は笑い始めた。

本当に失礼な人。

「女の子??華々しい女子高生と自分のこと同類だと思ってんの?」

「思ってちゃ悪いんですか?」

「それは違うな。いい加減自覚しろよ。」

ひ、酷い...。

そこまで言わなくても。

泣き出しそうになったけど、そんな暇もなく、指が私の襟元に触れた。

その長くて綺麗な指が、顎までつぅっとなぞって...。

ちょっと、この人、何を考えてるの...?

「あ、の...。」

ごくんって自分の喉が変な風に鳴って上手く喋れない。

先輩の顔が、すごく真剣で、

え、これってどうすればいいの...?