お前が好きだなんて俺はバカだな

家に帰ると、イツキとヒガシがゲームをして遊んでいた。

「おかえり姉ちゃん。」

2人は振り返ってそう言ってくれる。

前とは、少しずつだけど、変わってるって分かるな。

「見て。今日ヒガシにやっと大ランで勝てたんだっ!」

「へぇ...やったじゃんイツキ。」

イツキは満足げで、ヒガシは頬を膨らませて怒った表情で、さも、悔しがっている様子を熱演している。

ヒガシも弟想いだな。

「そのゲーム、そんなに面白いの?」

「うん。
姉ちゃんもやってみる?」

「えー。私はいいよー。
ご飯の支度しなきゃだし。」

「そうかぁ...。あ、そういえばご飯は炊いておいたよ。その方が楽でしょ?」

「え...
わざわざ炊いてくれたの?」

見ると、確かに炊飯器からは良い匂いがしている。

め、珍しい...。

それに、出しっぱなしで忘れちゃってた食器とかもしまってくれてる...。

え...なにこれ。

急にこんな...。

泣きそうなんだけど。

「姉ちゃんにはいつもお世話になってるからさ。たまには弟の恩返しを、ね。」

「あんたたち...。」

弟2人は、自慢げに笑っている。

本当に...もう...。

「そ、そんなこと言って、あんたたち夏休み明けテストの成績ごまかそうとしてるんでしょ。」

「してないよ。
もー、弟の善意なのにぃ。」

「はいはい。どうもありがとう。
着替えてすぐ準備するね。」

「はーい。」

意外とかわいいところあるんだな...。

最近自分のことばかりで家事もろくにやってあげられなかったのが申し訳ない。

今度一緒に遊んであげようかな。