「蓮司とは付き合ってなんかないよ。
ただの私の片想い。
彼にとって私は、ただの同級生で同期で友達。
それだけだよ。

それに…蓮司よりも柚月のほうが全然イケメンだよ」

「ふんっ!……当たり前だ」

ともう一度鼻をならしたその横顔は少し照れていた。

「ところでいつのまに私の婚約者になったわけ?
結婚ばっかり迫られてるけど、私一度もちゃんと好きって言われたこともないし、プロポーズだってされてないし、そもそも恋人になった記憶もないんですが?」

照れていた柚月に、先程蓮司たちに自分から婚約者だと名乗ったことを少し意地悪く言うと、

「べつに…俺たちにはのんびり付き合ってる時間なんて必要ないんだよ。
俺は朝陽とすぐに結婚したいだ」