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"香田蓮司"　彼にはじめてあったのは整備士学校の入学式だった。

背が高くて端整な顔のイケメンな彼は、誰よりも目立っていて、兄によく似た横顔におもわず私の心が震えた。

偶然にも同じクラスになった彼とは、入学して１ヶ月、会話をするどころか１度も目すら合うこともない。

整備士学校には、片手で数えられるくらいの女のこしか入学していなくて、みんなこぞって彼に話しかけ告白する姿を黙って眺めていたが、女嫌いなのか、彼女がいるのか、女に対しては無愛想でそっけなくて冷たい態度の彼から気がつけば目が離せなくなっていた。