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「はあ〜…………ダル」
 
俺はアレスから借りた部屋の中で、ベッドに突伏しながらそう呟いていた。
 
やっぱり慣れない事はするもんじゃなかった……。

朝四時に起床とか真面目すぎるだろ……。

ただ居座るわけにもいかないと思って、朝早く起きて朝食を変わりに作っておく、なんて言う普段だったら絶対にしないことをしたせいか今は物凄く眠かった。

いつもの俺だったら、最低でも朝の十時までは寝ている。

早く起きてもせいぜい九時くらいだろな。

でもやっぱり人様の家で十時まで寝ているという気にはなれなくて、朝四時に起きて暇だったから試しに朝食を作ってみたら、思ったよりもアレスたちには好評で、そのせいでここ二ヶ月朝はそんな生活が続いてしまった。

そんでアレスたちの修行も見てやっているおかげで、魔力もそれなりに消費させられるもんだから、体がダルイったらありゃしない。

「あ〜……修行なんて付けてやるなんて言わなきゃ良かった……」
 
しかし今更後悔したところで遅い。

それにあいつらには、本当に一日でも早く強くなってもらわないといけないし……。

「はあ………」
 
やる事が多すぎてもう溜め息しか出ない。

だから俺も休みたいと思って、アレスたちにも三日の休日を与えたけど、本音を言えばもう後三日くらい休日を追加したいところだった。

でも……時間は限られているからな……。