コンビニに到着。


 駐車場に十環先輩はいない。

 コンビニの中にも
 やっぱりいなかった。


 そうだよね。
 いるわけないよ。
 TODOMEKIにだっているわけない。


 そう思うのに
 確認しないと気が済まない。


 自転車に再びまたがり
 今度はTODOMEKIの
 倉庫の前に着いた。


 ほら。やっぱり。
 十環先輩はいないじゃん。


 倉庫の中の電気はついていないから
 誰もいないだろうし。


 倉庫前の駐車スペースだって
 人がいる気配は全くない。


 もしかして、もう十環先輩は
 家に帰っているかも。


 それとも……

 十環先輩が一番大好きな人の隣に
 いるのかも……


 帰ろう。
 いますぐ家に帰ろう。

 
 TODOMEKIの倉庫の前なんかにいたら
 仲間にとびきりの笑顔を向けて
 結愛さんの話をしている十環先輩の顔が
 思い浮かんで
 胸が締め付けられるから。