白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集


 夜中の2時すぎ。
 布団に入ってから
 2時間以上たつのに眠れない。


 十環先輩が
 私を拒絶するかのように微笑んだ顔が、
 頭から離れてくれなくて。

 早く寝て忘れたいのに
 眠気が襲ってきてくれない。


 無理やり布団の中に潜った時
 突然、スマホが鳴り響いた。


 もう、深夜の2時過ぎだよ。
 こんな時間に電話してくるのって、誰よ。


 そう思ってスマホの画面を見ると
 『龍兄』の文字が。


 は~。
 何なのよ! 龍兄!