白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集


 よかったぁ。


 十環先輩が
 いつもの王子スマイルに戻ってくれて。


 十環先輩は繋いでいた
 桃ちゃんの手を離すと
 リーダー格のお姉さまの前に来た。


 そして
 お姉さまと目線を合わせるように
 かがむと、
 最高の笑顔で
 お姉さまの頭をポンポン。



「ごめんね。
 怖い思い、させちゃったよね」


「いえ……」


「でも、覚えておいてね。
 桃ちゃんをイジメたら、俺、
 何をするかわからないからね」



 ひゃ~!!

 十環先輩!!


 ハートをズキュンと射ぬかれちゃう
 とびきりスマイルで。

 お姉さまを脅している!!



 十環先輩のとびきりスマイルで
 見つめられたお姉さまは
 嬉しかったのか、怖すぎたのか。

 よろよろとその場にしゃがみ込んだ。