この状況が理解不能と言わんばかりの
お姉さま方。
「十環先輩も、一颯先輩も。
本当に、この子たちと
付き合ってるんですか?」
「そうだよ」
同時に応えたいっくんと十環先輩の
声を聞いて。
あごが外れるんじゃないかくらい
口を大きく開け
お姉さま方が驚いている。
「一颯先輩は妹と付き合ってるって
ことですよね?」
「ああ。
六花とは、血がつながってないし。
問題ないよな?」
「……はい」
いっくんのキツメな言葉に押され
お姉さま方の矛先が
十環先輩に向いた。
「十環先輩は
この子に騙されてますよ」
「え?」
「十環先輩の前では、猫被ってますよ。
だってこの子に
するどい目つきで睨まれたし。
殴られるかもって思うくらい
怖かったですよ」
「十環先輩には
結愛先輩の方が絶対にお似合いです。
美人で品があって。
雑誌のモデルまでしてるんですよ。
なんかこの子じゃ、不釣り合いです」
「そうそう」
お姉さま方の団結力のある言葉を聞いて
いっくんが口を出すかと思ったけど。
いっくんは私を抱きしめる腕を
いっそう強めただけ。
誰の声?って思うほど
冷たい声を発したのは
十環先輩だった。



