白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集



「このピンクベストは
 私の大好きな彼がくれたんですけど
 文句ありますか?」


「はぁ?」


 お姉さまたちの
 バカにしたような声。


 桃ちゃんはそんなこと全く気にせず
 話し続けた。


「私の彼は十環先輩で
 六花の彼が、一颯先輩なんです。

 彼からもらったベストを着ちゃダメって
 誰が決めたんですか?」


「十環先輩と一颯先輩が
 あんたたちみたいなダサい女
 相手にするわけないでしょ!」


「桃ちゃんは
 すっごくかわいいくて美人さんだもん!」


「あんたたちさ
 鏡で自分の顔を見たことないでしょ?」


「化粧してあげよっか?
 少しはマシになるように。アハハ」



 ダメ! ダメ! 
 悔しくて、涙があふれそうだけど……

 泣いたら絶対にダメ!



 その時。


 2人の王子様が
 私たちの前に現れた。