私は、朝ごはんを食べたあとすぐに支度を始めた。
「紗良、休まなくて大丈夫か?」
夜さんはほんと心配性だなぁ。
「全然平気です、とは言えませんけど……。このくらいで休んでいるほど学力に余裕はないですよ、ふふっ」
嘘です、学力には余裕がある。
きっとそれは夜さんもわかってる。
だけど詳しくは言ってこない。
だってそれが夜さんの思いやりだから。
「そっか、まぁそれなら仕方ないな。その代わり何かあったらすぐに連絡すること」
夜さんは心配そうに、だけど優しい顔で私を見つめてくる。
「わかりました、ありがとうございます」

