日が沈みかけている。




まずいなぁ、こんな時間まで外を出歩いているのはいつぶりだろう。




夕焼け色の空が赤く燃えるように輝いている。




「これ……いつ来るのかな」




たしかに、私たちはもうちょっと遅めだったけどここの暴走族はこんな夕方からなのか?




「ふふっ、私に聞かれても暴走族なんてよく分からないよ?」




「あはは、たしかに!沙楽って全然そういうの知らなさそうだし」




ごめんなさい、すごく知ってます。




なんなら入ってましたなんて死んでも言えない……。




「分かるわけないよ。怖いもん」




私はこんなに淡々と嘘をついている自分のほうが怖くなってくるけどね。