ところが様子がおかしい。
なぜか動悸がおさまらないし、震えが止まらず息切れが激しくなっていく。
「あっ……はぁっ……うっ」
苦しい……。
息ができない、酸素が取り込めずに喉が閉まる。
「たっ……す、けてぇ……」
自ら人のいない場所に逃げ込んできたというのに醜い私。
あぁ……このまま死ぬのかな、なんて楽観視し始めた時。
「おいっ!大丈夫か!!!」
大声で向こうから走ってくる総長の美澄さん。
その光景を見た時なぜかふと涙が溢れそうになった。
よく分からない気持ちになりながらも美澄さんに助けを求める。

