鈴菜はもうチャラ男と楽しそうに話し込んでるし。
周りの女子からの視線が若干痛いし…。
早く帰らせて欲しい。
どうか鈴菜が怪我しませんようにっ!
「そろそろかな……。じゃあ、行こうか?」
「あ……はい」
結局行く流れだし……。
今日はついてない。
「あ、そうだ。名前……聞いてなかったね。なんて言うの?」
え、これ必要ある?
「えーと、どうしてですか?」
千歳さんは眉を下げて笑った。
「いや、別にいいんだけどさ……勝手な話だけど得体の知れない名前も知らない人を後ろに乗せるのはなんか抵抗があってさ……」

