なんだ、この人には気づかれてたんだ。
この人やっぱり少し洞察力がある。
「でも友達を置いていけなかったんだよね?」
……そこまで分かられてると一周まわって怖くなってくる。
「そうです……」
「暴走族なんて得体の知れないただただ変人で怖いだけの集団だしね」
「そんなことは……」
なんだろう、この人。
自分から暴走族を否定しているような……。
「まぁ、どう思われようが僕たちは止めないんだけどね……暴走族だってちょっとした事情なんかはあるから」
「はぁ…そうなんですか」
よく分からないけど、流されておこう。

