私は見つけたものを手にリビングに戻った。
「えっ…?」
千歳さんが目を見開いている。
無理もない、なぜなら私が持ってきたのは病院にあるような点滴スタンド。
一般人が持つにはおかしすぎる。
液体もちゃんとあったから天敵スタンドにかけて、チューブもつなげる。
針も固定し一色さんの腕に手を伸ばす。
「や…めろ…」
一色さんは弱々しい力で私の手を払う。
「なにしてるんですか、あなた今結構やばいんですよ」
呆れた、この人はなにしてんの。
「……おまえみたいな…医者でもないやつにそんなことできねーだ、ろ……」
既に息も絶え絶えだ。

