……人の話も聞いてない。
「もうっ、ほんとに……鈴菜ってば」
「ねー、見てっ!次は3人来たよ?」
はぁ、思わずため息が出そうになる。
と、流し目で降りてきた人たちを見る。
なんというか、ここの暴走族さんはファンサービスが多いわね。
触れ合える機会が多いし、こんなに近くに来るなんて。
……あの人だけオーラが違う。
今降りてきた3人の中でも真ん中にいる黒髪の男。
周りの男と目の色が違う。
どこが異端な雰囲気を感じる。
まるで、まるで………。
って、昔の私はもうとっくに消えたの!
変なことを思うのはやめよう。

