私が声をかけると鈴菜は薄らと目を開いた。
「……っよかった…」
鈴菜はいまいち状況が掴めていない様子。
「大丈夫?立てる?」
私が手を差し伸べると鈴菜は私の手をか弱い力できゅっと握った。
ふぅ、なんとか大丈夫そう。
鈴菜に血の気が多い場面は無理ね。
「ご、ごめん…気失っちゃってた…」
鈴菜は申し訳なさそうにしてるけど誰だってあんな場面に出くわしたら卒倒する勢いだよね。
「ううん、大丈夫。鈴菜が何ともなくて良かった…」
「わ~ん!さ~ら~~~~~!!」
思いっきり私に飛びついてきた鈴菜。
ほんと、どこまで可愛いのよっ。

