どこか冷静な自分がいる。
「今更って……んなの俺に聞くな」
そうだよね、多分この子はまだ少し小さい時に私が抜けちゃったのかな。
「とりあえずついてきて」
私は黙って近寄る。
歩き始めた男の後ろをついていく。
このまま、ついて行っていいのかな…?
だってみんなやられちゃったんだよ?
少なくともあの人達は守ってくれようとしてたはず。
そんな人たちをおいてついていくの?
そんなことが許されるの?
自分で決めたこと、守らない?
決意したじゃない。
ばか。
「…やっぱり、できない」
バキッッッ!!!
私の拳がしっかりと相手の頭に当たった感触がした。

