できるなら呼びたくもなかった。
私が嫌ってるからとかじゃない。
もし出会って向こうに思い出させてしまうとしんどい思いをさせてしまう。
…いや、それ言い訳に過ぎないのかもしれない。
ほんとは昔の自分と向き合いたくなくて私が昔から遠ざけてるのかもしれない。
気づかれたのかな、昨日。
最悪見つかってもいい、だから元メンバーたちに居場所をばらさないで欲しい。
どうか自分の居場所が広まらないように願うしかない。
「紗良……？」
「あっ…なに？」
思わず黙り込んでしまった。
「ううんっ、何か悩み事があるなら相談してねっ？私、紗良の悩みならなんでも聞くよ！」
