私の言葉で並んで歩き出す紅狼のメンバーたち。
はぁ、なんでこんなことに。
ただでさえ少し体調が優れないのに。
話すのもちょっとだるい。
それを察してくれるならまだいいんだけど……。
「そうだ!昨日どうなったの!?」
そんなこと察してくれるほど都合のいい人なんていないよね、そうだよね。
とくにこの如月め、ちょっとは私を思いやってくれないのかな?
「どうなったも何も、とくになかったわよ」
あ、ついタメ口になっちゃった。
「俺ら心配だったんだよな、急に帰っちゃうからさ」
チャラ男め……黙ってくれないかな。

