『好きだ。』

俺が距離を取ってから1ヶ月ほどだった、ある日彼女は俺のクラスに来てくれた。

嬉しかったのに素直になれない俺は、

「……何。」

としか言えなかった。本当はもっと沢山言いたいことがあったのに。

うまく笑えることも出来ずに、ただただ君を上から見下ろしていた。

その瞬間彼女は泣きそうな顔になった。

「…ごめん。」

一言だけ言って廊下を走って帰ってしまった。

ああ、また俺が傷つけた、そう思うのに、

『待って』

というたった3文字を口に出来なかった。



『追いかけなくていいの?』
友達に言われても、俺は彼女の所に行けなかった。

今俺が何を言っても彼女を傷付けるだ。

そう思ったから。

ただ、これは言い訳に過ぎないと思う。

本当は『好きだ。』ということが怖かっただけだ。